安息海第四話の感想文

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喧噪社さんのオリジナル漫画「安息海 第四話」の感想について。

安息海第四話のテーマは探す、そして見つける、ということなのかなと思いました。

東日本大震災とそれに伴う津波にみまわれた地域を舞台にしています。

主人公は高校生、数学の問題の答えを探してる。そして心の中にいる友人である「あの子」をまた探してる。

高台から港に深海探査船を見つけます。深海探査船はまた、その名の通り探すためのものです。

主人公にとって海中に探したいのは「あの子」、探査船クルーには学術的な探し物があります。

深海探査船は外界から突如もたらされた異物と言ってもいいかもしれないですね、静かな海辺の町にすれば。

探査船クルーにも、あの子にも、それぞれ別の探し物があって、それを推し量るしかない距離があります。

そんな中でホウネンエソが二人の探し物を結びつける役割を果たしていると思います。

光明が見えると言いますが、発見、見出すことは、人にとって明かりそのものです。

人は見出すことにこそ人の役割があると思っています、それが小さなことであれ。

町の回復よりも人の心の回復のほうが余程時間がかかります。

「あの子」にも「あの子」にも、たくさんの「あの子」に心の平安と、光がもたらされることを願ってやみません。