ワタモテをテーマにした同人ノベルゲーって遊んでみたくはないですか?
私は遊んでみたかった。でもないようだった。だから作ってみようと思った。
試作品はこちらです。
Twitterでお話をする方達とノベルゲーみたいなの作りたいよねというお話は定期的にあったのですが、作るためにはWindows用のノベルゲーエンジンを使うのが最も良い、と思っていました。
ただ私はMacユーザーなので、それではちょっと覚悟の決めようが変わってきます。
※今回は技術的なことばっかり書いています、難しくはありませんが、面白くもないと思います。誰かの役に立てばいいなという気持ちです。それとワタモテ全然関係ない内容です。
ティラノビルダーを選択しました
手元のスマートフォンのブラウザでも遊べるものがいいと思って、それまでの知識をリセットして調べました。
http://sekai1blog.com/android/872/
こちら参考にゲームエンジンにティラノスクリプト、作成ツールにティラノビルダーを選びました。
ティラノビルダーのダウンロードしたZIPファイルを展開するだけで、すぐに使えます。
基本一番上のテキストという要素を使って、改行ごとにクリックすると先に進める文章が出てきます。
分岐
これだけでも一本道ノベルゲーとして雰囲気が味わえるのですが、分岐ボタンを使って、画面にボタンを表示させてみます。
分岐ボタンはどこに表示するかは画面上XYの位置を入力する必要があります。
見た目上重ならなければいくつでも作ることができるようです。
分岐ボタンをつなげた後は「停止」を入れないと選択肢にかかわらず、次のスクリプトへ進んでしまいますので、必ず停止を入れます。
分岐ボタンが押されると、いずれかのラベルの下のスクリプトに移行します。
分岐ボタンが二つあれば、二つの対応するラベルが必要です。
嫌なことは忘れて帰るがクリックすると、ラベルkaeruにジャンプして、次のテキストを表示します。
テキストの後にラベルcommonへのジャンプが入っているのは、これを入れないとそのまま続くラベルkakuninにスクリプトが移ってしまうためです。
kakuninへの移行を避けるために、commonというその先のスクリプトの開始地点のラベルへジャンプしています。
分岐で大切なのは、停止を入れること、処理が次の分岐にそのまま流れないようにその先にジャンプさせることです。
変数とフラグ
今回、フラグ、というこのようなゲームで必須のものを簡単に使いたいと思いました。
上の図では「変数設定 f.flag+1」というところでflagにポイントを加算しています。
flagという名前は変数に私がつけたもので、自由に作ることができます。
変数管理で変数名と初期値を設定しておかないと、スクリプト内で変数設定は利用できません。
最初の幾つかの分岐で変化したフラグの値を利用して、マルチエンディングにしています。
分岐はジャンプを利用します。
今回は9個のマルチエンディングを欲張って作りましたので、このように設定されています。
flagの数値が1か2かという実行条件を作り、それぞれのラベルにジャンプを9回させてます。
スクリーンショットを見れば、ジャンプ先に心当たりのある名前があるかもしれません。
これは、ちょうどその数値と同じでないといけないとかではないので、50未満はこっちのラベル、50以上はこっちのラベルなどとも設定できます。
このジャンプ先の流れとしては、後半のラベルnashiの部分を見ていただくとわかりますが、テキストを表示、改ページ(一旦ページが変わるテキストの設定です)、そして再度テキストを表示、そしてエンディングへのジャンプです。
次の分岐にそのまま流れないために、一つ一つきちっとエンディングのタグへジャンプさせます。
こうやって作ったものを再生させて確認したり、デバッグ(虫のアイコン)して詳しく確認して、完成したと思ったら青いバーにある右矢印のアイコンで「ブラウザゲーム」形式で書き出しを行います。
公開
書き出したものはWEBで公開するのが一番見てもらいやすいです。
書き出しを行ったフォルダをZIPするなどして誰かにメールで送れば、パソコンではブラウザで遊べますが、スマホで遊ぶには難があります。
http://b.tyrano.jp/tech/page/wcoco
このあたりを参考にGoogle Driveを利用されると良いかもしれません。
ただGoogle DriveによるWEB公開もこの夏にサービス終了してしまうということです。
そのような状況を考えるとFC2を借りるという選択肢の方が将来性はあります。
私は公開するためにオンラインストレージサービスのDropboxを利用しました。
DropboxでファイルをWEB公開することができるのは有料プランだけになってしまいました。
何か良い代替方法が出てくれると嬉しいところです。
感想
マウスがあればサクサクと作り始めることができるのでティラノビルダーはとても良いアプリだと思いました。
見た目も整理されていますし、イラストが用意されていればキャラクターの表示もできるようです。
事前にテキストなどは用意しておく、背景画もフリーなものでも統一感のあるものを用意しておくなど、事前にイメージに沿った素材を集めておくことが大事です。
ティラノビルダー上でそれらを作り始めるとキリがないので、テキストなども基本貼り付けなどして組み上げていくような方法をとれば完成までの時間は短縮できそうです。
そもそも難しいノベルゲーの作成が、このツールによって半自動的な意味で簡単になるということはないですが、ハードルが随分と下がります。
とにかく簡単なものでも一つ作れば、何ができるか、から逆算して、自分の作りたいもののイメージが膨らむはずです。
皆さんも是非作ってみてください。